板前流の最高の筑前煮をマスターしよう
「筑前煮」、「がめ煮」、「煮しめ」の違いとは?
「筑前煮」と言えば、和食の中でもド定番の料理ですね。
おせちでも欠かせない料理となっています。
さて、この筑前煮ですが、元は福岡の郷土料理です。
筑前煮の別名は「炒り鶏」で、その名の通り具材を一度炒めて煮ることが特徴。
また、「がめ煮」も福岡の郷土料理であり、「筑前煮」と見た目がそっくりです。
その違いは、がめ煮は骨付きの鶏肉を使う点にあり、ほぼ同じ料理と言っても過言ではありません。
ちなみに「煮しめ」は、炒めることなく、ただじっくり煮ることで味を染み込ませます。
味付けも特に決まりはなく、これぞ家庭の味と言えるでしょう。
とってもオイシー筑前煮だヨ👍✨#おうちごはん#料理好きな人と繋がりたい#ブロガーさんと繋がりたい#お腹ペコリン部#筑前煮 pic.twitter.com/GxvVdLtjBu
— キンクマ主夫の食卓@料理ブログ (@kinkumashuhu) August 29, 2022
プロの筑前煮は何が違う?
煮物は奥が深い料理です。
もちろん筑前煮だって、その中の一つ!
それでは、プロが作る筑前煮って一体どこに工夫があるのでしょうか?
主なポイントは以下の3つ!
これらのことを念頭に、早速作り方の方をご覧ください。
・食材の下処理の仕方とその工夫
・食材と油をしっかり絡める
・煮ている間は常に強火!
お料理開始 Let’s Cooking!!
レンコン、ゴボウの下処理
先ず皮を剥いたレンコンは、酢水にしばらくさらしてアク抜きします。
この時、レンコンが浮いてくると思うので、上からラップを落としておいてください。
その後、酢を混ぜたお湯でレンコンを下茹でし、乱切りにします。
ただし、下茹でと言っても完全に火を通す訳ではありません。
1~2分で大丈夫です。
この目的は、包丁を入れてもバキバキに割れないようにする為です。
だからレンコンが多少割れても構わない方は、この工程は飛ばしてもらって問題ありません(この場合は皮を剥いて乱切りにし、酢水に浸けておく)。
また、ゴボウに関しては乱切りにし、こちらも酢水にさらしておきます。
こんにゃくの下処理
こんにゃくは手で千切るか、もしくはスプーンを使って切り分けましょう。
表面積を増やし、味の染み込みをよくします。
塩で揉んで、10分ほど置いてください。
水分を抜くことで、味の染み込みがさらに良くなります。
軽く流水で洗った後、3~4分下茹でします。
野菜なんかは、下茹でした後はすぐに冷水で粗熱を取りますが、こんにゃくはザルで湯を切ったまま放置!
表面を乾燥させておきます。
こんにゃくは味が入りにくいので、実に手間のかかる子です!
絹さやの下処理
筑前煮は、緑のものが入っていたら見栄えも良くなりますよね。
何でもかまいませんが、今回僕が使うのは絹さやです(他には、インゲンやオクラ、ほうれん草などが一例)。
塩水でサッと茹で、冷水で粗熱を取ります。
ちなみに絹さやなどは、煮汁と一緒にぐつぐつすることはありません。
盛り付け後に、彩りの為に乗せるだけです。
あと、しいたけは出来る限り干ししいたけを使ってください。
なぜなら、この戻し汁こそが美味しさの秘訣でもあるからです。
鶏肉は火が入ると縮むので、気持ち大き目に切っておきます。
具材を炒める
サラダ油を引いた鍋で、皮目から焼いていきます。
お好みでかまいませんんが、僕は軽く皮目に焦げ目を焦がしました。
皮目が焼けたらひっくり返し、少しだけ火を入れます。
そしてある程度のところで、お肉は一度取り出しておきましょう。
この時のポイントは、完全に火を入れないこと!
火を入れ過ぎると、パサパサな仕上がりになってしまいます。
鶏の脂が残った鍋で、続いては根菜を炒めます。
しっかり鶏の脂を吸い込ませるイメージで全体を混ぜてください。
根菜が若干しんなりしてきたら、その他の具材たちを投入して炒めます。
ちなみにこの時僕は、こんにゃくの存在を忘れているのです!
煮る
ある程度炒めた所で、しいたけの戻し汁と別の出汁をひたひたに張ります。
出汁は家にある市販の顆粒出汁などでもちろん大丈夫です。
さらに、みりん、酒、砂糖を加え、落し蓋をして強火でぐつぐつさせてください。
そして、5分ぐらいぐつぐつさせたら、濃口醤油を半量だけ入れます。
煮汁の量が2/3ほどになったら鶏肉を戻し、残りの濃口醤油を回し入れます。
ここからは落し蓋を外し、煮汁をどんどん飛ばしていきます。
筑前煮に関しては、出汁を入れた段階からずっと強火が基本です。
煮汁がほぼ無くなり、表面がテカテカし始めたら完成!
完成 It’s ready to eat!!
やはり日本人の血なのか筑前煮を見るとホッとしますね。
心が安らぎ、食欲が恐ろしいぐらいに湧き上がってきます。
それでは山盛りの白米と一緒にいただきます!
あ~、ちょうど良い味付け。
優しい味だから、素材の味がしっかり活きています。
レンコンはしゃきしゃき、下処理を頑張ったこんにゃくも最高!
やはり筑前煮は、日本人が生み出した中でもトップレベルの美味しさを誇る料理ですね。
ぜひみなさんも僕のレシピを参考に、最高の筑前煮を作ってみてください!
レシピ Recipe!!
<材料>4人分
鶏もも肉・・・・・・250g(大き目の一口大)
干ししいたけ・・・・4枚
人参・・・・・・・・1/2本(乱切り)
たけのこ水煮・・・・1/2個(乱切り)
ゴボウ・・・・・・・100g(乱切り)
レンコン・・・・・・100g(乱切り)
絹さや・・・・・・・8枚ほど
こんにゃく・・・・・1枚(スプーンか手で千切って一口大)
サラダ油・・・・・・大さじ2
(A)出汁・・・・・・・・360cc
(A)みりん・・・・・・・大さじ3
(A)酒・・・・・・・・・大さじ2
(A)砂糖・・・・・・・・大さじ2
濃口醤油・・・・・・大さじ3
下準備など
- 干ししいたけは前日から水で戻しておく。
手順
1,野菜、こんにゃくをそれぞれ下処理する。詳しくは【コチラ】
2,サラダ油を引いた鍋で鶏肉を皮目から焼く。
3,鶏肉を一度取り出す。
4,同じ鍋に根菜、その他の具材の順で炒める。
5,(A)を加え、落し蓋をして強火にかける。
6,5分ほど煮たら濃口醤油を半量加える。
7,煮汁の量が2/3ほどになったら落し蓋を外して残りの濃口醤油を加え、(3)を鍋に戻す。
8,煮汁がほぼ無くなるまで煮る。
お手数ですが、
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