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【レシピ】しじみの下処理をマスターしよう!元料理人が教える最高の「しじみ汁」の作り方

キンクマ
しじみの出汁は身体に沁みるよネ。

 

しじみの旨味をアップさせるテクニックを紹介

しじみといえば、疲労回復や美肌効果などに役立つ、さまざまな栄養素を含むありがたい食材です。また肝機能をサポートする成分であるオルニチンやタウリンも含まれるため、お酒を飲んだあとや翌日に「しじみ汁」を好んで飲む人もいます。

また、これらのしじみの旨味・栄養素は、下処理次第でさらに何倍にも増えるテクニックがいくつも存在するのです。どれも知ってさえいれば簡単にできる技なので、ぜひこの記事を参考に最高の「しじみ汁」を作ってみてください。

 

今回のポイントや見どころ
・しじみの砂抜きは濃度1%の塩水の中でやろう!
・しじみは水から出た状態で放置すると旨くなる!
・しじみは冷凍すると旨味アップ!

お料理開始 Let’s Cooking!!

「砂抜き」は濃度1%の塩水の中で行おう

しじみの下処理は、「砂抜き」「塩抜き」の2つが必要で、これはアサリやハマグリなどと共通です。

まずは砂出しの前に、しじみの表面を洗います。ボウルに濃度1%の塩水を作り、その中でしじみ同士を擦りあわせるようにして洗ってください

基本的に私たちが食べるしじみは、汽水域(海水と河川水が混ざる場所で、しじみはとくに塩分濃度0.3~1%の場所を好む)に生息しています。その汽水域の塩分濃度より、若干高い濃度の塩水にしじみをさらすことで、しじみに浸透圧が作用して旨味成分が増すのです。難しい話なので、「しじみは1%強の塩水」とだけ、覚えておきましょう。

 

キンクマ
水1Lに対して塩小さじ2が、濃度1%の塩水だヨ。

 

砂抜きのコツと死んでいるしじみの見分け方は?

再び濃度1%の塩水をボウルに用意し、そこにしじみを入れたザルを重ねます。できるだけ、しじみ同士が重ならないようにしましょう。重なっていると、上のしじみが吐いた砂を下のしじみが吸ってしまう可能性があります。

塩水の量は、しじみがひたひたに浸かる量に調整することが大切です。しじみが完全に塩水に浸かってしまうと、しじみが窒息してしまう恐れがあります。

また、このときに死んでいるしじみがいたら捨ててください。口を大きく開いているものや、触っても口を閉じないものが死んでいます。中には異臭を放っているものもあるので、注意深く観察してみてください。

 

キンクマ
ひとつ前の写真にも死んでいるしじみが写っているのがわかるカナ?

 

しじみが活発に動ける環境を作ろう

ボウルの上面をアルミで覆い、光を遮ってください。暗い環境にすることで、しじみが活発に動きます。

さらに寒すぎるとしじみの動きが鈍るので、冷蔵庫に入れてはいけません。20℃前後の環境で、1~3時間放置がベターです。

そして、写真右が約3時間後の塩水の様子です。それなりに汚れを吐き出してくれましたね。ちなみに長時間の砂抜きは厳禁で、塩水が汚れてしまうことでしじみが弱ってしまうので注意しましょう。

 

キンクマ
泥の中の暗い環境を再現してあげよう!

 

「塩抜き」は必ず砂抜きとセットで行おう

塩水を完全に捨て、しじみを再びアルミを被せたザルの上で約3時間放置します。砂抜きの際に塩水も吸って殻の中に残っているため、それらを吐き出してもらうためです。この作業を「塩抜き」と言います。

さらにもうひとつ理由があり、しじみに限らずアサリやハマグリなどの二枚貝は、水がない環境にいると旨味成分を生成するのです。しかし塩抜きも砂抜きと同様に、長時間の放置はしないようにしてください。

 

キンクマ
塩抜きしないと料理が塩辛くなる恐れがあるヨ。

 

しじみは冷凍することで旨味がアップ!

しじみをジップロックに入れて、冷凍します。しじみは冷凍することで、旨味成分・栄養素が何倍にも増えるのです。最低でも一晩は放置しましょう。

 

キンクマ
冷凍保存し過ぎもよくないから、遅くても半月以内には調理して食べようネ。

 

昆布の旨味も加えて「旨味の相乗効果」を期待!

鍋に水を張り、昆布を入れて30分ほど放置しておきましょう。そして30分後に凍ったままのしじみ・酒を入れ、弱~弱中火にかけます。昆布がない場合は、市販の白出汁や和風顆粒出汁を少し加えてみてください。

 

キンクマ
汁物といえば昆布だネ。

 

あなたはどっち派?「貝の身を味わう」「貝の旨味が溶け込んだ汁を味わう」

アクをすくい、沸騰直前に昆布は取り出します。昆布を入れた状態で沸騰させると、昆布からエグ味が出るので注意です。

汁が沸いて、なおかつしじみの口がすべて開いたら、薄口醤油と塩で味を整えます。仕上げは手早くしなければ、しじみの身に火が入り過ぎて固くなってしまうので注意しましょう。しかし出汁をメインに楽しみたいなら、5分ほど弱火にかけたうえで仕上げるのもひとつの方法です。

 

キンクマ
今回ボクは身の固さよりも汁の旨味を優先したヨ。

完成 It’s ready to eat!!

 

この白濁した感じがすでにサイコーですね。
それでは、まだ熱いうちに食べてみましょう!

 

モグモグモグ……

 

お~、このガツンとくるしじみの旨味がたまりませんね。とにかく深い味わいです。

今回、しじみの旨味を引き出すテクニックを3つ紹介しました。「濃度1%の塩水で砂抜き」「3時間水のないところで放置(塩抜き)」「しじみは一度冷凍して使う」

これらのテクニックを使いこなせば、いつものしじみ汁が数倍美味しく仕上がるといっても過言ではありません。ぜひ新鮮なしじみを手に入れた際は、この記事を参考に究極のしじみ汁を作ってみてください。

 

キンクマ
毎日でも飲みたいネ。
キンクマの奥さん
お酒飲み過ぎたあとにいいかもしれん。

レシピ Recipe!!

<材料>4人分

しじみ・・・・・・・300g

(A)水・・・・・・・・・4カップ
(A)酒・・・・・・・・・60ml
(A)昆布・・・・・・・・5センチ×5センチ程度
薄口しょうゆ・・・・小さじ2~(お好みで)
塩・・・・・・・・・適量

ネギ・・・・・・・・適量(刻み)


下準備など

  • しじみの砂抜き・塩抜きに関しては、記事本文を参考にしてください。
  • しじみは必ず冷凍しなくてもいいです。
  • しじみの出汁をメインに味わいたいなら、しじみの口が開いたあとも弱火で5分ほど火にかけましょう。

 

手順

1,しじみの砂抜き・塩抜きをし、しじみをシップロックに入れて一晩冷凍する。
2,鍋に(1)(A)をあわせ、弱中火にかける。沸く直前に昆布を取り出す。アクを取る。
3,沸いて、しじみの口がすべて開いたら、薄口醤油・塩で味を整える。
4,椀に盛り付け、ネギを散らす。

 

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