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【プロを目指す人必見】一度は読んでおきたい!本当におすすめのフランス料理本13選

キンクマ
フォアグラが食べたいネ。
フランス料理は歴史が古く、専門性が高い分野です。いざ本を買って独学で勉強しようと思っても、フランス料理の専門書は高価であり、なかなか自分にあったレベルの本を探すのは難しいでしょう。
そこで今回は元料理人である筆者が、フランス料理のプロを目指す人が読むべき本13選をご紹介。フランス料理の基礎を徹底して学べる本をはじめ、前菜・肉料理・ソースといった一点に特化した専門書など、幅広いジャンルからチョイスしました。現役のプロが読んでも参考になる本も盛りだくさんなので、ぜひ最後までご覧ください。

 

失敗しないフランス料理本の選び方は?

自分のレベルにあった本を選ぼう

フランス料理に限らず、料理本を選ぶ際は自分のレベルにあった本を選ぶことが大切です。とくにフランス料理は専門性が高い分野なので、独学で学ぶ人や見習い料理人は要注意。料理に対するモチベーションを下げないためにも、最低でも書いている内容の7~8割が理解できる本を選びましょう。

 

キンクマ
日本料理では馴染みのない調味料や食材、調理テクニックがいっぱいあるネ。
あわせて読む

キンクマ 西洋料理や洋食には夢があるネ。 西洋料理や洋食は子どもから大人まで人気のメニューが多く、誰もが一度はお店のようなクオリティで作ることに憧れるのではないでしょうか。しかしレシピ本を購入して勉強しようと思っても[…]

 

 

ジャンルに特化した専門書にも注目

フランス料理の多くはコースで構成されているため、前菜・スープ・魚料理・肉料理といった、幅広いジャンルの料理を覚えなくてはいけません。プロのフランス料理人を目指す場合、あらかた基礎を学ぶことができたら、「前菜のみ」「ソースのみ」「肉の下処理・火入れのみ」に特化した本などを読むと、さらにレベルが上がるでしょう。

 

キンクマ
専門書を読むのは楽しいヨ。

 

好きな料理人が書いた本を選ぼう

最近ではYouTubeやSNSで人気の料理家やプロの料理人が、料理本を執筆していることが多いです。どの本を買うか迷ったときは、自分が好きな料理人が書いた本を読んでみるのもひとつの手でしょう。

 

キンクマ
料理を学ぶうえでは楽しい気持ちが一番だヨ。

 

本当におすすめの○○レシピ本○選

基礎からわかるフランス料理 下処理から調理技法まで基礎を詳しく解説

フランス料理の基礎を徹底して学べる定番の一冊

本書はフランス料理における「普遍的な技術・技法」に重きを置いて書かれています。「包丁の使い方」「素材の下処理」「フォン」「ソース」といった基礎全般をカラー写真付きで学ぶことができます。

加熱技法では単に工程を追うだけでなく、なぜこうするのかといった補足説明が随所にみられます。これから本格的にフレンチを学びたい人にとっては欠かせない内容ばかりで、とくにフランス料理のプロを目指すならば絶対に避けては通れない知識が盛りだくさんです。

 

レベル ★★★★☆(中級)
著者 安藤裕康 , 古俣 勝 , 戸田純弘
出版社 柴田書店
発売日 2009年4月
価格(税込) 5,720円
ページ数 279ページ
レシピ数

 

ソース フランス料理のソースのすべて

一冊丸ごとソースについて書かれた名著

フランス料理の基礎であるソースについてまとめられた一冊です。ドレッシングやマヨネーズなどの冷製ソースから、オランデーズソースやブール・ブランなどの温製ソース、さらにはソース・アングレーズといったデザート用ソースまで185種を網羅。

さらにこれらのソースのベースとなるフォンやジュについても40種が取り上げられています。説明や写真も豊富なので、フランス料理初心者の人にもおすすめです。

 

レベル ★★★★☆(中級)
著者 上柿元勝
出版社 柴田書店
発売日 2007年4月
価格(税込) 3,850円
ページ数 303ページ
レシピ数 225品

 

料理を彩る パーツアイデア図鑑

フランス料理に欠かせないパーツについて学ぶ

「チュイル」「ビスケット」「泡」「ジュレ」など、どれもフランス料理における表現には欠かせないパーツです。本書ではフランスだけでなく、イタリア・スペイン・デンマークの料理から学び、4人のトップシェフたちの手から生まれる88品のパーツを紹介

作り方や活用例だけでなく、色や触感、調理難易度に至るまでが図鑑のように解説されています。料理の腕があがるテクニックがいっぱいなので、ぜひレベルアップを図りたい人は注目です。

 

レベル ★★★★☆(中級)
著者 柴田書店(編)
出版社 柴田書店
発売日 2022/08/01
価格(税込) 2,750円
ページ数 200ページ
レシピ数 88品

 

盛りつけの発想と組み立て デザインから考えるお皿の中の視覚効果

盛り付けを理論的に理解する

本書では、点・線・面・立体・色などの要素をお皿のうえにビジュアル化し、料理に展開するテクニックが紹介されています。盛り付けの視覚効果を解説されている本は、なかなかほかに見当たりません。

さらにシーン別に「サラダ」「メイン」「パスタ」といった同じ料理を盛り付け、それぞれシーンごとのお皿のセレクトや、盛り付けの構成の考え方の違いなども学べます。今よりも理論的に美しい盛り付けができるようになりたい人は要チェックです。

 

レベル ★★★★☆(中級)
著者 まちやま ちほ
出版社 誠文堂新光社
発売日 2014/11/10
価格(税込) 2,640円
ページ数 192ページ
レシピ数

 

肉の火入れ フランス料理のテクニック

火入れは肉料理の最重要テクニック

昨今さまざまな種類のお肉が流通していますが、それらを価値ある一品に仕上げるためには「火入れ」のテクニックが欠かせません。本書では、レストランで多く使われるお肉の火入れについて解説し、とくに牛・牛・家禽については、異なる肉質の数種類を選んで火入れを比較します。

火入れ方法も、断面にグラデーションをつけた焼き方・グラデーションなしのロースト・コンフィ・炭火焼など幅広く紹介。工程写真も多く、ビジュアル的にも理解できやすい内容なので、フランス料理の勉強を始めたばかりの人もぜひ読んでみてください。

 

レベル ★★★★☆(中級)
著者 川手 寛康
出版社 柴田書店
発売日 2017/01/26
価格(税込) 3,520円
ページ数 204ページ
レシピ数

 

フランス料理の基本講座 学ぼう!プロの実戦テクニック

効率よく美味しいフランス料理を作るためのテクニック

大人気フランス料理店「レストランオギノ」の荻野伸也さんが書かれた一冊。レストランオギノでは2名のスタッフで毎晩120皿もの料理を提供しているため、いかに効率よく美味しい料理を作るかがポイントとなり、本書ではそのために必要な技術をフランス料理や洋食の定番料理を通して解説されています。

全品工程写真つきなので、ひとつひとつの作業の意味がしっかり理解できるでしょう。フランス料理のプロを目指す人や独立開業を目指す人にうってつけの内容であるうえ、家庭料理にも使えるテクニックも満載なので、料理好きの人も必見ですよ。

 

レベル ★★★★☆(中級)
著者 荻野 伸也
出版社 柴田書店
発売日 2019/04/25
価格(税込) 3,190円
ページ数 292ページ
レシピ数 約100品

 

誰も教えてくれなかった プロに近づくためのフレンチの教科書

日本が誇る名店のシェフのすべてがここに

10年連続ミシュラン2ツ星の名店「ル・マンジュ・トゥー」の谷シェフが、素材の下処理から仕上げまで、技術と知識をたっぷり詰め込んだ一冊です。クラシックな高級料理・斬新な一皿・ビストロ料理・郷土料理など、ありとあらゆるフランス料理を学べるのがうれしいポイント。

「ポタージュ」「シャルキュトリ」「肉」「魚介」「デザート」といった本格的なレシピのほか、序章ではマヨネーズやオムレツといったフランス料理の基礎的な部分も学べます。「プロに近づくための~」というタイトルですが、この一冊に書かれている内容をマスターすれば、十分プロになれるでしょう。

 

レベル ★★★★☆(中級)
著者 谷 昇
出版社 河出書房新社
発売日 2022/07/13
価格(税込) 2,530円
ページ数 192ページ
レシピ数 約80品

 

ジョエル・ロブションのすべて 古典から名作まで700レシピを収録

フランス料理のすべてがわかる

「フレンチの神様」と称される巨匠ジョエル・ロブションのすべてが詰まった一冊。ゆで卵の茹で方から、極上フレンチメニューに至るまで、圧倒的ボリュームの全700レシピが公開。さらに調理のイロハ・調理器具・調理用語をイラストとともにまとめた別冊もついた2部構成になっています。

90点にも及ぶ食材の知識や、134項目の下処理なども詳細に解説されており、フランス料理を学びはじめた人だけでなくプロでさえ勉強になる内容です。かなりボリュームのある内容なので、一種の事典として手元にあると便利でしょう。

 

レベル ★★★★★(上級~プロ)
著者 ジョエル・ロブション(著) 勅使河原加奈子(訳)
出版社 誠文堂新光社
発売日 2023年03月
価格(税込) 13,200円
ページ数 823ページ
レシピ数 700品

 

フランス式おいしい調理科学の雑学 料理にまつわる700の楽しい質問

料理に絶対必要な役立つ知識が満載

本書はレシピ本ではなく、最新の調理科学と雑学を質問形式で紹介する、本場フランスでベストセラーとなった一冊です。「調理前日に肉に塩を入れる理由」「野菜の最適な加熱方法」「ボールの底はなぜ丸い」など、700もの意外と知らない調理に関する疑問と解決方法が掲載。

さらに包丁や泡立て器といった調理器具の正しい使い方についても見直せるので、料理経験者でも納得の内容となっています。料理は理論を知ることが上達への近道でもあるので、とくにこれから料理の勉強をはじめる人は要チェックです。

 

レベル ★★★☆☆(初心者~中級)
著者 アルテュール・ル・ケンヌ
出版社 パイインターナショナル
発売日 2020/04/17
価格(税込) 2,805円
ページ数 240ページ
レシピ数

 

Modernist Cuisine at Home 現代料理のすべて

革新的な調理法をすべて網羅できる一冊

世界中のレストランのメニューにも影響を及ぼした「Modernist Cuisine(6冊組)」をコンパクトにまとめたのが本書です。大胆な発想に基づいて実験を重ね、科学的に美味しさを追求した406品ものレシピが掲載されています。

従来の調理器具のみならず圧力鍋や真空調理についても学べるため、料理のバリエーションが大きく増えることは間違いないでしょう。今でも世界中のシェフたちが愛用している一冊です。これから料理の勉強をはじめる人のみならず、プロの料理人もぜひ読んでみてください。

 

レベル ★★★★★(上級~プロ)
著者 Nathan Myhrvold(著), Maxime Bilet(著), 山田 文(訳), 田畑 あや子(訳), 内藤 典子(訳)
出版社 KADOKAWA
発売日 2018/09/21
価格(税込) 18,700円
ページ数 456ページ
レシピ数 406品

 

フランス料理図鑑 歴史、食材、調理法、郷土料理まで

フランス料理に携わるすべての人に読んでほしい

フランス料理のルーツ・食材・調理法・郷土料理に至るまで、プロの知識をイラストで分かりやすく解説しています。チーズやワインについて書かれた本はよく見かけますが、本書では地方ごとに野菜や果物、肉、魚、特産品などが紹介されているのがポイント。

チーズやアルコールも地方の名産や料理と一緒に調べられるので、最適な組み合わせを考えるときにも重宝します。読み物としても面白い一冊なので、フランス料理を勉強したい人だけでなく、フランス料理を愛するすべての人におすすめです。

 

レベル ★★★☆☆(初心者~中級)
著者 山口杉朗(監修)
出版社 日本文芸社
発売日 2024年6月
価格(税込) 2,420円
ページ数 127ページ
レシピ数

 

フランス料理の新しい前菜

前菜を学びたい人は必見

多皿のコースがすっかり定着した現代のフランス料理において、その多くの皿数を占めるのが前菜です。本書では現代フランス料理を代表する5人のシェフたちの、自由で、美味しく、記憶に残る72品の前菜を紹介

バリエーション・メッセージ性・印象に残る盛り付けなど、前菜に求められる役割と、それらの表現方法をこの一冊から学ぶことができます。フランス料理の勉強をはじめたばかりの人でなく、プロにとっても刺激をもらえる素晴らしい料理の数々です。

 

レベル ★★★★☆(中級)
著者 リオネル・ベカ(ほか著) 柴田書店(編)
出版社 柴田書店
発売日 2020年10月
価格(税込) 3,520円
ページ数 207ページ
レシピ数 72品

 

フランス料理 肉を極める全技法~下処理から調理まで~

下処理から火入れまで肉に関することならこの一冊

フランス料理のプロ向けに、下処理から火入れの技術、肉料理にまつわる全技法をまとめた一冊。牛・豚・鶏・羊・内臓・ジビエ・シャルキュトリーに至るまで、お肉のことなら完全網羅

巻頭には牛の解体と部位ごとの下処理方法をいずれも全工程写真つきで解説されています。ほかにも豚肉の生産過程や家畜のからだのつくり、お肉ごとに各部位の特性を生かしたレシピなど、盛りだくさんの内容なので、食肉についての幅広い知識を得たい人は注目です。

レベル ★★★★★(上級~プロ)
著者 古賀純二 (著), 菊地美升 (著), 岸本直人 (著), 高良康之 (著)ほか
出版社 ナツメ社
発売日 2017/05/18
価格(税込) 3,850円
ページ数 288ページ
レシピ数

 

おわりに

フランス料理の専門書は、実はいろいろな種類があることがわかったと思います。基礎はもちろん大切ですが、フランス料理ではとくに盛り付け・前菜・ソース・肉の火入れなどは、かなり深く勉強しなければいけない分野です。

現役のプロの料理人であっても、今回紹介した本のなかには、きっと勉強になるものが多数あると思います。見習いの人にとっては覚えることが多くて大変かもしれませんが、今回この記事で紹介した本を通して、少しでもみなさんのフランス料理に対する理解や関心が高れば幸いです。

 

キンクマ
フランス料理は奥が深いネ。
キンクマの奥さん
今度作って。
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