天然キクラゲは身近に発生する
そもそもキクラゲとは?
私たちが普段食べている乾燥キクラゲも生キクラゲも、そのほとんどが「アラゲキクラゲ」という種類のキクラゲ科のキノコです。乾燥キクラゲでは分かりにくいですが、よく見ると名前の通り、薄っすら背面に短い白い毛が生えています。
紛らわしいことにキクラゲ科のキノコには、単に「キクラゲ」という名前のキノコもあります。どちらの種も食べられるので、あまり区別する必要はありませんが、アラゲキクラゲの方が肉厚で美味しいです。
※キノコ狩りはプロの指導の元でルールを守り、決められた場所で、十分安全に気を付けて楽しみましょう。
白キクラゲについて
たまにスーパーで白キクラゲを見かけることがあります。これはキクラゲ科ではなく、シロキクラゲ科の「シロキクラゲ」という種類のキノコです。
また注意すべき点がひとつあり、アラゲキクラゲの突然変異で、真っ白い個体がまれに発生することがあります。こちらも白キクラゲと呼ばれることがありますが、本来のシロキクラゲとは別物なので覚えておきましょう。
キクラゲはいつ発生する?
キクラゲは主に春から秋にかけて大量に発生し、温暖な地域であれば、真冬を除けばほぼ一年中見かけます。とくに雨が多い梅雨ごろがキクラゲ発生のピークです。
キクラゲがたっぷり水を吸ってプルプルになっている雨上がりこそが、キクラゲ狩りのチャンス。晴れの日が続くとキクラゲは乾燥し、まるでコケのように縮まって固くなっています。
キクラゲが発生しやすい木は?
キクラゲは、主にコナラやクヌギなどの広葉樹の枯れ木や倒木に発生します。木を分解して栄養をとる木材腐朽菌の仲間であるため、傷のない元気な木には発生しません。ただし一見すると元気な木でも、樹皮が剥げている部分や折れかかった枝の先に、キクラゲは発生することがあります。
キクラゲの取り方は?
キクラゲに限らずキノコを採る際は、できる限り大きな個体を採るようにしましょう。キクラゲの根元を持って優しく引っ張ると、石突きごと簡単に抜けます。ただし樹皮を傷つけるようであれば木の保護のため、ナイフを使って根元を切り離してください。
キクラゲの下処理
流水で汚れを落とす
流水にあてながら、表面の汚れを落としていきます。キクラゲの状態にもよりますが、1~2時間ほど水に浸けて、完全にプルプルな状態に戻すと美味しいです。
石突きを落とす
【レシピ】キクラゲと卵炒め
合わせ調味料を作る
酒・オイスターソース・濃口醤油・鶏ガラスープをボウルの中で混ぜ合わせましょう(詳しいレシピはコチラ)。
卵を溶く
プルプルの状態のキクラゲ200g程度に対し、卵は4個使います。酒と塩も少し加え、しっかり溶いてください。
先に卵を炒める
油を引いたフライパンを熱し、先に卵から炒めていきます。オムレツを作るときのように、周りから中心に向かって渦巻き状に混ぜるのを繰り返し、ある程度火が入ったところで一度バットに移します。
仕上げ
フライパンの表面の汚れを軽く落としたら、再び油を引いてフライパンを熱します。キクラゲを入れてある程度炒めたら卵を戻し、素早く卵をほぐしてください。合わせ調味料を回し入れて全体に絡めたら、仕上げにごま油を回し入れて完成です。
完成 It’s ready to eat!!
大きいキクラゲがいっぱいで美味しそうですね。
それでは早速食べてみましょう!
モグモグモグ……
市販の生キクラゲよりもシャキシャキ食感が強くて美味しいです。天然ものの方が、キクラゲ特有の土っぽい香りが強いですね。だけどキクラゲ好きの筆者にとっては、まったく気になりません。
食べ応えのあるふわふわ卵と、オイスターソースをベースとした合わせ調味料の味も、非常にバランスよく仕上がっていると思います。ぜひみなさんも天然キクラゲを採る機会がありましたら、今回の炒め物以外にもいろいろな料理でお楽しみください。
レシピ Recipe!!
<材料>2人分
キクラゲ・・・・・・200g
卵・・・・・・・・・4個
酒・・・・・・・・・大さじ1
塩・・・・・・・・・小さじ1/3
(A)酒・・・・・・・・・・大さじ1
(A)オイスターソース・・・大さじ1
(A)濃口醤油・・・・・・・大さじ1/2
(A)鶏ガラスープ・・・・・大さじ1
ごま油・・・・・・・大さじ1
下準備など
- 天然キクラゲの場合は、流水で全体をしっかり洗いましょう。
手順
1,卵をボウルの中で溶き、酒・塩も加えてしっかり混ぜる。
2,油を引いたフライパンを熱し、卵を流し込んでかき混ぜながら火を入れる。ある程度固まったらバットに移す。
3,フライパンの汚れを軽く落とし、再び油を引いて熱する。キクラゲを入れて炒める。
4,(2)を加えほぐしたら、(A)を入れて全体を混ぜる。
5,ごま油を回し入れる。
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